元
Are patients afraid to go home- Disposition preferences after transient ischaemic attack and minor stroke
2020 1月 アメリカ
一過性脳虚血発作(TIA)や軽い脳梗塞(minor stroke:MS)の疑いで 救急科にきた患者(TIAMS)にたいしては、すぐに救急科から退院させてクリニックなどの外来診察でフォローする、もしくはいったん入院させて様子をみる の2通りの対処のしかたがある。
これが患者の希望に沿う場合には満足度はたかく、その後の回復にも影響すると考えられる。
その関連要因として救急治療シーンでの心理的ストレスたとえば無力感や脆弱感による脅威認識(threat perception)がありPTSD(心的外傷後ストレス障害)の原因ともなりうる。
これら脅威認識にたいし ある患者は入院による手厚いフォローを好ましく感じるいっぽう 入院によるストレスでかえって絶望してしまう患者もいると考えられる。
そこでTIAMS患者の脅威認識と「即退院からの外来フォロー」もしくは「入院」措置の好みとの関連をくわしくしらべてみたそうな。
TIAMS(NIHSS5以下)の疑いで救急科にきた患者147人について救急治療室での脅威認識の程度(スコア1-4)と退院と入院のどちらを好むか聞き取りしたところ、
次のことがわかった。
・平均年齢は59.7で、66.7%の患者は入院を希望していた。
・全体の脅威認識スコアの中央値は1.0だった。
・入院を好む者と退院を希望する者とで脅威認識スコアはほぼ同じで、
・退院 入院の好みと脅威認識スコアとの関連は認められなかった。
TIAまたは軽い脳卒中の患者の3分の2は救急科からすぐに帰されるよりもいったん入院することを希望していた。この差は救急科での脅威認識の程度とは関連がなかった、
というおはなし。
感想:
アメリカは治療費の請求額がすごいと聞いている割には入院を希望するのね。
ニューヨークのコロンビア大学病院でのことのようだから客層が違うのかな。
運動麻痺のあったTIA患者がじつは脳梗塞の可能性
軽いしびれやめまいがガチ脳梗塞の率 JAMA Neurol.