元
Twenty Years of Progress Toward Understanding the Stroke Belt
2020 2月 アメリカ
アメリカ南東部は他の地域にくらべ 少なくとも1940年代から脳卒中死亡率が高く、1970年ころからこの地域を「脳卒中ベルト」と呼ぶようになった。
1968年の調査では脳卒中ベルトでの脳卒中死亡率は年間10万人あたり582人で、他の地域では433人だった。
脳卒中ベルトのさいきん20年間の理解状況をまとめてみたそうな。
次のことがわかった。
・全国的な脳卒中死亡率の低下により、2016年には脳卒中ベルトの死亡率は年間10万人あたり126人であり、他の地域では99人となった。
・これは地域間の死亡率格差が年間10万人あたり149人→27人への低下に相当するものの、相対比では34%高かった状態が27%に下がったにすぎない。
・高死亡率は脳卒中の発生率と致命率の高さによるが、脳卒中ベルトでは高発生率の寄与がおおきいと考えられる。
・脳卒中ベルトにはおおくの農村地域が含まれ、都市部にくらべ脳卒中発生率が高い。
・また脳卒中ベルトでは黒人比率が高く、脳卒中リスク要因を持つ率も高く、低所得層もおおい。
・環境由来の原因やライフスタイル上の影響はおおきくないと考えられる。
この20年で脳卒中ベルトについての理解はすすんだものの、さらなる調査が求められている、
というおはなし。
感想:
脳卒中ベルトはよくででくるわりにたいしたことは知らなかった。
かつて環境要因としてヒ素や水銀が疑われた。
ヒ素と脳梗塞