元
Lifetime risk of stroke in the general male population
2020 2月 スウェーデン
世界では年間1700万人が脳卒中になり、脳卒中はがん 心臓病に次いで死亡原因の3位にある。
脳卒中のうち脳梗塞は全体の78%を占めるが、ヨーロッパに限定すると85%である。脳卒中経験者の30%は日常生活動作に介助を要し、ヘルスケアコストの2-4%は脳卒中関係である。
25歳以上が脳卒中になる生涯リスクは、男性24.9%、女性25.1%という。
これらの調査はおもに特定の病院に入院してきた患者についてのもので、住民ベースに長期にフォローした研究はとてもすくない。
そこで、スウェーデンで1913年に生まれた男性855人を50歳以降に48年間フォローした研究結果をつかって脳卒中の生涯リスクをしらべてみたそうな。
次のことがわかった。
・この48年間に20.7%が初回脳卒中を経験した。
・5年間の脳卒中発生率は、50歳時点で1000人あたり3.54人で、90歳時点では119.05人だった。
・脳卒中有病率は80歳以降に最大になり、
・98歳時点での脳卒中にならなかった者の累積率は50.0%だった。
50歳から98歳までに、男性5人に1人が脳卒中を経験した。このときの生涯リスクは50%だった。
感想:
累積リスク(生涯リスク)は他の疾患で死亡しないと仮定した場合の、ある年齢区間(今回50-98歳)に個人が脳卒中に罹るリスク である、と理解。
NEJM誌:成人の4人に1人はいつか脳卒中 世界的に
糖尿病の脳卒中への影響を生涯リスクで比較してみた
55歳以降 脳卒中を初体験できる可能性はどのくらいあるのか?