元
The relationship between visuospatial neglect, spatial working memory and search behavior
2020 1月 オランダ
視空間無視(Visuospatial neglect:VSN)は脳卒中患者の20-50%にみられるとされ、左右いっぽうへの視覚注意が欠けた状態が主で半側空間無視ともよばれる。
視空間無視は通常 抹消課題に反映され、空間作業メモリ(spatial working memory:SWM)の障害をともなうことがいくつか報告されている。
しかしSWMの障害がなぜ一方向への注意障害につながるのかはわかっていない。
そこでSWMの障害が空間探索にどのように影響するものかくわしくしらべてみたそうな。
脳卒中で視空間無視のある患者24人と視空間無視のない患者158人 および健常者65人について、
空間作業メモリパフォーマンスをしらべる検査をいくつかおこなった。
次のことがわかった。
・VSNのある患者はVSNなしや健常者よりもSWMパフォーマンスが低かった。
・このときのSWMの差は視空間情報処理に関するもので、身体機能や他の認知機能との関係はなかった。
・抹消課題で抹消履歴がスクリーンに表示されないようにして過程を記憶しなければならない工夫をほどこしたところ、SWMパフォーマンスが視野探索パターンに関係することがわかった。
空間作業メモリの障害が視空間無視の一因で 視野探索行動と関係していた、
というおはなし。
感想:
経験的に 脳卒中あとの不注意は作業メモリの問題だと常々おもっていたよ。
半側空間無視を瞬時に正す方法
刺激密度が高いときの半側空間無視