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2020年1月8日

BMJ誌:高濃度PM2.5への長期暴露と脳卒中


Long term exposure to ambient fine particulate matter and incidence of stroke- prospective cohort study from the China-PAR project
2019  12月  中国

大気中の微小粒状物質(fine particulate matter)PM2.5への長期暴露と脳卒中の発生との関連についてはよく研究されている。

しかしそれらのおおくは北米やヨーロッパでの低濃度PM2.5(25μg/m3以下)についてのもので、低中所得国での高濃度PM2.5への長期暴露と脳卒中リスクについての研究はすくないのでやってみたそうな。





2000-2015に中国15の省の住民117575人をフォローした。

PM2.5状況は衛星画像の解析から1kmx1km解像度のマップとして得られ、住民情報との関連を解析したところ、



次のことがわかった。

・PM2.5の平均濃度は64.9μg/m3で 31.2-97.0の範囲にあった。

・この間に3540の脳卒中があり、脳梗塞は63.0%、脳出血は27.5%を占めた。

・もっとも高濃度PM2.5に曝されたグループは、もっとも低濃度のグループにくらべ脳卒中リスクは1.82倍で、

・PM2.5濃度が10μg/m3 増えるごとに脳卒中全体、脳梗塞、脳出血のリスクはそれぞれ、13%、20%、12%増加した。

・暴露期間についてもほぼ線形の関係だった。

高濃度PM2.5への長期暴露により脳卒中リスクはほぼ線形で上昇した、


というおはなし。

図:中国の光学透過度 大気汚染



感想:

上の画像のXinjiang(ウイグル)地区が真っ赤なのはなんでだ。黄砂か?

PM2.5が濃い地域に住むと脳が小さくなり梗塞も起きやすくなる

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