元
Sleep patterns, genetic susceptibility, and incident cardiovascular disease- a prospective study of 385 292 UK biobank participants
2019 12月 イギリス
なんらかの睡眠障害をかかえていると脳卒中など心血管疾患リスクが10-40%高くなるといわれている。しかし調査によっては必ずしも一致した結論が得られていない。
いっぽう遺伝的理由による心血管疾患リスクが健康的ライフスタイルにより相殺されるという報告がさいきん増えている。
そこで睡眠行動が心血管疾患の遺伝リスクのある人にどう影響するものか大規模にしらべてみたそうな。
イギリスのUKバイオバンクから385292人の健常者を抽出して、
睡眠行動調査をおこない健康睡眠スコアを算出し心血管疾患リスクごとにグループ分けした。
例えば、低リスクである健康睡眠グループの特徴を、早起き傾向、睡眠7-8時間、不眠経験なし、いびきなし、日中の眠気なし、とした。
また遺伝アレイ検査から推定される心血管疾患リスクについてもグループ分けした。
8.5年間、心血管疾患をフォローして関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・この間に 2650の脳卒中と4667の冠動脈疾患があった。
・健康睡眠スコアが最低のグループにくらべ最高グループでは、いずれの遺伝リスクであっても心血管疾患リスクが34%ほど低かった。
・健康的睡眠行動により遺伝リスクを部分的に相殺可能で、
・たとえば高遺伝リスクでも健康睡眠なら脳卒中リスクは1.3倍。いっぽう低遺伝リスクであっても不健康睡眠なら脳卒中リスク1.6倍で遺伝リスクを逆転する。(下グラフ)
大規模調査の結果、健康的な睡眠行動は脳卒中など心血管疾患リスクを下げ 遺伝リスクをあるていど相殺しうるものだった、
というおはなし。
感想:
20年くらいまえ、コンビニの夜勤を週3ペースで4年間やってた。昼間はフルに別のことやってたから1日おきに布団に入る睡眠的には不健康このうえなかった思い出。