元
Depressive Symptoms After Ischemic Stroke
2019 12月 アメリカ
脳卒中のあとうつ症状を持続的に示す患者は17-25%いるという。
患者を世話をする家族のうつ症状率が30-45%とする報告もあり患者のうつ率を超える。
メタアナリシスでは世話人の40%にうつがみられ、世話人が女性、白人、患者が女性のばあいに うつ症状が重かった。
これまで患者と世話人家族のうつの程度を同時に評価した調査はほとんどないので大規模にしらべてみたそうな。
REGARDS (Reasons for Geographic and Racial Differences in Stroke)スタディから患者と世話人家族のペア205組を抽出して、
9ヶ月後のうつの程度をCES-D(Center for Epidemiological Studies-Depression scale)をつかって電話調査した。
健常者で条件の近い205組を設定して同様の調査をおこないくらべた。
次のようになった。
・うつスコアの平均は患者8.38、世話人6.42、脳卒中歴のない者5.18、別の家族メンバー4.62 だった。
・脳卒中患者のほうが世話人よりもうつ症状の種類はおおかった。
・人種や性別による差はみられなかった。
・世話人が高齢の 若い患者にはうつ症状がおおく、患者の配偶者である世話人にもまたうつ症状がおおかった。
・臨床的にあきらかなうつ症状を示す世話人家族の率は12%だった。
脳卒中から9ヶ月後、高レベルのうつ症状を示す患者と世話人家族はめずらしくなかった。しかし臨床的にあきらかなうつ症状をしめす世話人の率はこれまでの報告よりも低かった、
というおはなし。
感想:
家族を巻き込んじゃうのかね。