元
Objective short sleep duration increases the risk of all-cause mortality associated with possible vascular cognitive impairment
2019 11月 アメリカ
高齢者の13%はなんらかの認知障害を経験し、6%が認知症にいたるという。認知症の25-50%の原因は血管性である。
血管性認知障害(vascular cognitive impairment:VCI)は軽い認知障害から完全認知症までを含む呼び名で、心血管代謝要因である高血圧や糖尿病の影響をうける。
睡眠もまた心血管代謝に関係すると考えられ、不眠症が脳卒中などのリスク要因であることはあきらかになっている。
そこで、客観的睡眠時間が短い場合の死亡率が血管性認知障害VCIとどのように関連するものか、くわしくしらべてみたそうな。
平均年齢49の男女1524人について、夜に実験室に招き睡眠ポリグラフィーで睡眠時間を測定した。寝入るまえに認知機能もしらべた。
その後19年間フォローして死亡率を推定し、関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・高血圧や糖尿病の心血管代謝要因のある者は864人で、そのうちVCIの疑いのある者は122人だった。
・かれらのうち睡眠が6時間未満で短かった者の死亡リスクはそれぞれ、1.79倍、4.01倍だった。
・いっぽう睡眠が6時間以上だった者の死亡リスクはそれぞれ、1.44倍、1.41倍で気にしなくてよいレベルだった。
血管性認知障害が疑われる者のうち測定睡眠時間が短かった者の死亡リスクは高血圧や糖尿病のない者の4倍におよんだ。高血圧や糖尿病患者の睡眠時間と認知機能は要チェックである、
というおはなし。
感想:
すでに脳卒中をやって頭の働きが悪くなっているおれたちは 夜眠れなくなったら人生おわりってことだな。
睡眠が6時間を切ると脳卒中経験者は死ぬ:米国睡眠学会