元
Depression and Apathy After Transient Ischemic Attack or Minor Stroke- Prevalence, Evolution and Predictors
2019 11月 スペイン
脳卒中後のうつ(post-stroke depression:PSD)は29-33%にみられ予後不良の要因になるという。
いっぽう脳卒中後のアパシー(post-stroke apathy:PSA)は脳卒中患者の3人に1人またはPSD患者の40%にみられるというわりには注目されることがすくない。
これらの調査ではおおくのばあいTIAや軽い脳卒中の患者は除外されてきた。
そこでTIAや軽い脳卒中でのPSD,PSAの有病率とその経過、画像診断上の特徴についてくわしくしらべてみたそうな。
NIHSSスコア4以下のTIAまたは脳卒中の患者82人についてうつとアパシーの程度を12ヶ月間フォローした。
発症時に撮影したMRIの特徴との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・10日時点で、PSDは43.9%、PSAは34.1%にみられた。
・12ヶ月後、PSDは8.6%、PSAは35.7%にみられた。
・大脳基底核の損傷、脳室周囲の白質病変はPSAに関連し、
・深部の白質病変はPSDに関連していた。
TIAや軽い脳卒中であっても うつやアパシーの合併症の頻度は高く、とくにアパシーは長く続いていた、
というおはなし。
感想:
経験的にも、アパシー(無気力、無関心)はながく続いている。
あたまのはたらきに余裕がないせいで こころの底から関心のあるものにしか取り組むことができなくて、義理や世間体を気にしておこなうべきアクションをスルーしてしまう状態が無気力や無関心に見えるのかな、、、と思っている。