元
Differences in Size between Unruptured and Ruptured Saccular Intracranial Aneurysms by Location
2019 10月 アメリカ
未破裂脳動脈瘤をフォローしたおおくの研究から、瘤のサイズがおおきくなるほど破裂リスクも高くなることがわかっている。
しかし臨床シーンでは思いのほか小さい瘤の破裂も観察されていて、サイズのみが破裂の決定要因ではないことが示唆されている。
いっぱんに後方循環系の瘤のほうが前方循環系のそれよりも危険と考えられているがより詳細な位置での破裂リスクはあきらかになっていない。
そこで未破裂と破裂の脳動脈瘤の位置ごとの最大サイズがことなるものか くわしくしらべてみたそうな。
2006-2018の脳動脈瘤に関する患者記録を解析したところ、
次のようになった。
・568人の766の脳動脈瘤記録がみつかった。そのうち355は未破裂、411は破裂瘤だった。
・未破裂、破裂ともに位置により脳動脈瘤の分布があきらかに異なっていた。
・未破裂瘤は中大脳動脈(MCA:27.6%)と内頚動脈の傍前床突起部(ICA-PC:25.4%)におおく、
・破裂瘤は前交通動脈(ACOM:38.4%)と後交通動脈(PCOM:17.8%)におおかった。
・ぜんたいてきに破裂瘤は未破裂瘤よりもおおきかったが、ACOMだけは例外で両者に平均最大径のちがいはみられなかった。(5.4 mm vs 5.8 mm)
・ACOMの破裂瘤(5.8mm)はICA-PC(10.3mm)やMCA(8.0mm)、脳底動脈(BA:10.5mm)よりもあきらかに小さかった。
前交通動脈についてだけは未破裂瘤と破裂瘤の平均最大径に差がなかった。この位置は小さくても破れやすいと考えられる、
というおはなし。
感想:
なるほど、、、
Stroke誌:手術するべき脳動脈瘤4つのチェック
[未破裂脳動脈瘤]の関連記事