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Rate and Prognosis of Brain Ischemia in Patients With Lower-Risk Transient or Persistent Minor Neurologic Events
2019 9月 カナダ
一過性脳虚血発作(TIA)の10-17%は90日以内に脳卒中をおこすという。
彼らのおよそ半数は運動や言語症状のない 軽いしびれやめまい ふらつきなどの症状が5分以下しか続かないケースであり、くわしい検査もなしに脳虚血ではない単なる類似症状とみなされることもすくなくない。
こういったばあいに本当に脳虚血が起きているケースがどのくらいの頻度であるものか、MRIの拡散強調画像(Diffusion Weighted Imaging:DWI)でくわしくしらべてみたそうな。
複数国の病院施設での、5分以下しか続かない軽いしびれやめまい症状から8日以内の患者1028人について、追加でMRIのDWIを撮り急性梗塞の有無を判定したところ、
次のことがわかった。
・135人(13.5%)がDWIポジティブで急性脳卒中と診断された。
・最終的に、脳卒中の取り消しも含め 308人(30.0%)の診断が覆った。
・これらローリスク患者の1年後再発率は0.7%で非常に低かった。
軽いしびれやめまいの一過性の患者をMRIで精査したところ、13.5%がほんとうの脳梗塞だった。MRI検査は欠かせない、
というおはなし。
感想:
お医者さんもめんどくさいからCTをサッと撮って「異常ありませんね」と家に帰す。
だから「MRIでディフュージョン撮ってください!」と言ってみよう。