元
Functional Deficits in the Less-Impaired Arm of Stroke Survivors Depend on Hemisphere of Damage and Extent of Paretic Arm Impairment
2019 9月 アメリカ
脳卒中で麻痺していない方の手の機能障害の報告は1967年からある。
これと損傷脳半球の左右との関係については報告によりことなる。
そこで麻痺のない方の手の機能と損傷脳半球、麻痺手の重症度との関連をくわしくしらべてみたそうな。
脳卒中で左脳損傷の48人と右脳損傷の62人、同年齢の一般人54人について、
非麻痺手の機能を次の3つの指標で評価した。
(1)Jebsen-Taylor Hand Function Test (JHFT),
(2) Grooved Pegboard Test (GPT),
(3) grip strength (握力)
麻痺手の重症度は upper-extremity component of the Fugl-Meyer (UEFM)で評価した。
これらの関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・JHFTに反映される非麻痺手の運動機能障害は損傷脳半球の側と麻痺手の重症度UEFMにより変わり、
・左脳損傷で麻痺手が重症のときに非麻痺手の運動機能障害がおおきかった。
・非麻痺手のGPTと握力は麻痺手の重症度により変わったが損傷脳の側にはよらなかった。
麻痺手が重症な患者ほど非麻痺手の運動機能障害がおおきかった、
というおはなし。
感想:
左脳損傷だと非麻痺手は左手、利き手でないぶん余裕がなく障害がおもてにでやすい。そういうことのようだ。
麻痺のちいさいほうの上肢のスキル習得能力は
麻痺がおよんでいないはずの手の機能と左右脳との関係
麻痺してない上肢はほんとうに麻痺していないのか?
損傷脳半球と同側の感覚障害について
麻痺していない手の機能も低下するものなのか
たとえば左手が麻痺した場合、右手は健常だと言えるのかい?