元
Prevalence of Previously Undiagnosed Abdominal Aortic Aneurysms in Patients with Intracranial Aneurysms- From the Brain and Aortic Aneurysms Study (BAAS)
2019 9月 アメリカ
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の死亡率は26-36%で、腹部大動脈瘤のそれは36-58%という。
ゲノムワイド関連解析によると脳動脈瘤と腹部大動脈瘤には共通の遺伝子が関係していることがわかった。
未破裂の腹部大動脈瘤は破裂予防手術ができることから、くも膜下出血患者には腹部大動脈瘤のスクリーニング検査を受けさせるべきとする考え方がある。
じっさい脳動脈瘤と腹部大動脈瘤が一緒のケースがどのくらいの頻度でありうるのか、くわしくしらべてみたそうな。
2011-2014の脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血患者81人について、
超音波検査で腹部大動脈瘤の有無を確認した。
彼らの30日後の回復良好(mRS4以下)率と、
その後の死亡を5年ほどフォローしたところ、
次のことがわかった。
・10人(12%)に腹部大動脈瘤が見つかり、その径の平均は3.4cmだった。
・そのうち1人は1ヶ月内に死亡した。
・臨床症状や患者の特徴と腹部大動脈瘤の有無に関連は見られなかった。
・彼らの79%は回復良好で、
・1年間の総死亡率は 36% vs. 7% で腹部大動脈瘤のある患者があきらかに高かった。
くも膜下出血のうち腹部大動脈瘤もある患者の割合は高かった。いっしょに腹部大動脈瘤検査もおこなうべき十分な理由と考えられた、
というおはなし。
感想:
これ↓。
大動脈瘤とくも膜下出血の関係