元
Return to work after subarachnoid hemorrhage- The influence of cognitive deficits
2019 8月 オランダ
くも膜下出血患者のうち数年たっても復職できなかった者の割合はおよそ3分の2におよぶという報告がある。
これら患者の特徴をしらべたこれまでの調査では復職を阻む共通の要因をみいだすことができていない。
とくに認知障害と復職の関連についての調査はほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。
職に就いていてくも膜下出血になった71人の患者について、
2-8ヶ月に神経心理テストとアンケートを行い、
1年以降長期に復職の有無を電話で確認した。
神経心理テストは、
記憶:Rey Auditory Verbal Learning Test
情報処理スピード:Trai lMaking Test
注意と実行機能:Zoo Map test、TMTpartB、Stroop Color Word Test
社会認知:Facial Expression of Emotion-Stimuli and Test
をおこない、
実行機能障害アンケート:Dysexecutive Questionnaire
を加えた。
復職状況との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・復職できなかった者(35.2%)は「注意と実行機能」のスコアがあきらかに低かった。
・さらに、脳脊髄液ドレナージ有りと実行機能障害アンケート高値がのちの復職不可と強く関連していた。
くも膜下出血を経験した者のうち復職できなかったケースには神経心理テストの「注意と実行機能」にあきらかな低下がみられた、
というおはなし。
感想:
1/3はもとどおりに復職している(上表)。あたまいじられてこれは立派。
くも膜下出血のあと 復職できない理由