元
Major depression and small vessel stroke- a Mendelian randomization analysis
2019 8月 中国
うつは脳梗塞のリスク要因の1つとしてさいきん注目をあつめている。しかしその「因果関係」はよくわかっていない。
しかも うつの脳梗塞への影響をしらべたこれまでの研究のほとんどは脳梗塞の種類を考慮していない。
遺伝子研究によるとうつ関連のおおくの遺伝子リスクが小血管脳梗塞と関連することが示されている。
そこでうつが脳梗塞のとくに小血管脳梗塞の「原因」であることをたしかめるためにメンデルランダム化解析をこころみたそうな。
ゲノムワイド関連研究(GWAS)から大うつ病性障害(major depressive disorder:MDD)に関係する72の一塩基多型を変数として抽出した。
これらと MEGASTROKEコンソーシアムの34217の脳梗塞と406111のコントロールのデータとの関連について、メンデルランダム化解析の複数の手法をもちいてしらべた。
次のことがわかった。
・MDDの遺伝子リスクが高いと小血管脳梗塞のリスクも高かった。(オッズ比1.33)
・いっぽう主幹動脈梗塞や心原性梗塞のリスクに影響はなかった。(オッズ比1.08、0.98)
大うつ病性障害は小血管脳梗塞の「原因の1つ」である、
というおはなし。
感想:
メンデルランダム化解析はランダム化に際し選択バイアスが入り込む余地がなく 他の関連要素の影響もうけにくいため因果関係をしらべるのに向いているという。
さいきんこれであきらかになったのが↓、、
ランセット誌:適量などない!酒は脳卒中のもと