元
A systematic review and meta-analysis of risk factors for unruptured intracranial aneurysm growth
2019 7月 中国
脳動脈瘤は成人の3%にみつかるという。
未破裂の脳動脈瘤へのクリップやコイル手術はおおきなリスクをともなう。
通常は動脈瘤を画像検査でフォローして、成長しているようなら破裂の可能性が高いとして治療の対象とする。
動脈瘤の成長の要因として、高血圧、性別、年齢、くも膜下出血歴、動脈上の位置、サイズ、形状、喫煙、多発動脈瘤、などが考えられるがじつはよくわかっていない。
そこで、これまでの研究のメタアナリシスから未破裂脳動脈瘤が成長するリスク要因をあきらかにしてみたそうな。
脳動脈瘤の成長に関係する過去の研究を厳選して、データを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・被験者7208人を含む23の研究がみつかった。13.1%に脳動脈瘤の成長が確認された。
・脳動脈瘤の成長にもっとも強く関連している要因は瘤のサイズで、ついで喫煙だった。
・くも膜下出血歴があると脳動脈瘤の成長がおきにくかった。
・瘤の形状や性別(女性)、多発動脈瘤などとの関連は確認できなかった。
脳動脈瘤が成長するリスク要因はサイズと喫煙だった。過去にくも膜下出血をした者の脳動脈瘤はおおきくなりくかった、
というおはなし。
感想:
成長が観測できたってことはむしろ危険ではないという解釈もできる。
ほんとうにヤバい脳動脈瘤は、年単位のながいフォロー検査の間に急に膨らんで破裂する。この場合は成長の事実が捕捉されない。
じっさい、喫煙で脳動脈瘤形成は進むが破裂はしない↓。
「喫煙で脳動脈瘤が破れる」は勘違い