元
Contributions of Stepping Intensity and Variability to Mobility in Individuals Poststroke
2019 8月 アメリカ
脳卒中患者への高強度歩行訓練を、実生活を模した変化に富んだ環境でおこなった調査はすくない。
そこで歩行訓練の強度と状況変化も加えたときのリハビリ効果を実験してみたそうな。
18-85歳の慢性期脳卒中で片麻痺の患者90人を次の3つのグループにわけた。
1)心拍予備量の70-80%の高強度の、平らでない起伏や階段のある環境での歩行訓練。
2)心拍予備量の70-80%の高強度の、まっすぐ前に歩くだけの歩行訓練。
3)心拍予備量の30-40%の低強度の、ほどほどに路面変化のある環境での歩行訓練。
これを1回1時間、2ヶ月間で最大30セッション行い、効果を3ヶ月後までフォローした。
心拍予備量(heart rate reserve)=推定最大心拍数ー安静時心拍数=(208-0.7x年齢)-安静時心拍数
とした。
次のことがわかった。
・快適歩行速度(self selected velocity)と6分間歩行距離は低強度グループにくらべ高強度の2グループであきらかに高い改善をしめした。
・高強度グループの57-80%が臨床的に意義のある改善を示したが、低強度グループのそれは9-31%にすぎなかった。
・高強度グループでは動的バランス能力やバランスコンフィデンスの改善もみられた。
・重大な有害事象はおきなかった。
慢性期脳卒中患者への高強度歩行訓練は低強度訓練にくらべ歩行能力をおおきく改善した。彼らは甘やかさないで厳しく鍛えるべき、
というおはなし。
感想:
心拍予備量の70-80%を発揮できるほどに すでに歩ける人物へ療法士をつけて歩行訓練させる意義とは?
ここでいう改善効果は実験環境に慣れただけのことにみえる わたしには。
たとえば足首のちからの入らなさや足の裏の感覚のなさをどうにかすることをこそ、目標にしてもらいたい。
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