元
Transplantation of Fecal Microbiota Rich in Short Chain Fatty Acids and Butyric Acid Treat Cerebral Ischemic Stroke by Regulating Gut Microbiota
2019 8月 中国
アルツハイマー病やパーキンソン病、多発性硬化症などの神経疾患では胃腸症状をともなうことがおおいとする報告が増えている。
中枢神経系へのダメージが内分泌系や免疫系をとおして腸内細菌の多様性を壊すディスバイオシス(dysbiosis)を引き起こし、腸の透過性(permeability)を高め腸内物質が体内を移動しやすくなる。
この漏れやすくなった腸(Leaky gut)を修復できれば脳梗塞で損傷した血液脳関門にもベネフィットがあるかもしれない。
腸脳相関(gut-brain axis)により腸と脳には双方向コミュニケーションがあり、これを介するものの1つに短鎖脂肪酸がさいきん挙げられるようになった。
そこで腸内細菌叢を改善し短鎖脂肪酸をあたえることで脳梗塞に影響があるものか実験してみたそうな。
人為的に脳梗塞にしたネズミをつかっていろいろしらべたところ、
次のことがわかった。
・抗生物質で腸内細菌の多様性を減少させることで神経障害と梗塞体積がちいさくなり、浮腫がかるくなった。
・脳梗塞により腸内の短鎖脂肪酸レベルが低くなった。
・短鎖脂肪酸をおおく産生する健康なネズミの糞便の移植(FMT:fecal microbiota transplantation)でも神経障害と梗塞体積がちいさくなり、浮腫が解消した。
・数ある短鎖脂肪酸のうち酪酸(butyric acid)がおおいときにもっとも梗塞体積がちいさかった。
・酪酸サプリメントによりラクトバシラスが増え腸の透過性も改善された。
腸内細菌は脳梗塞の進行に関わっていた。短鎖脂肪酸を産生できる糞便を移植したり酪酸をサプリメントとして与えることは脳梗塞治療に効果的である、
というおはなし。
感想:
腸内細菌ヤバい。
5ヶ月ほどまえにアイリスオーヤマのヨーグルトメーカー(3千円)を買って以来、まいにち0.3リットルほど食べ続けている。
始めてすぐにうんこが「完全無臭」になった。
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