元
Educating Paramedics on the Finger-to-Nose Test Improves Recognition of Posterior Stroke
2019 8月 アメリカ
脳梗塞の治療は時間とのたたかいではあるが後方循環系(小脳など)の脳梗塞のばあい片側麻痺の症状はでにくく めまいやバランスの崩れといった症状があらわれる。
そのため後方循環系脳梗塞は誤診されやすく治療も遅れがちになる。
また、かれらのおおくは上肢の運動失調をおこしやすく、
指鼻試験(finger-to-nose examination:←Youtube動画にリンク)
を普通にこなすことができないという。
そこで救急隊員に指鼻試験の方法をおしえて患者の入院前に後方循環系脳梗塞の有無を判定させてみたそうな。
救急隊員に指鼻試験を教育した施設と、教育しなかった施設(コントロール)とで
後方循環系脳梗塞の判定率と
病院到着からCTを撮るまでの時間、
血栓溶解療法の適用率、をくらべたところ、
次のようになった。
・21ヶ月間に777人の脳梗塞があり、18%が後方循環系だった。救急隊員への指鼻試験の教育で後方循環系脳梗塞の判定率が向上し、CTを撮るまでの時間が大幅に短縮された、
・後方循環系の判定率は、指鼻試験ありで46→74%、コントロール32→39%に向上した。
・CTまでの時間は指鼻試験グループが62→41分、コントロール58→61分になった。
・血栓溶解療法の適用率にグループ間で差はなかった。
というおはなし。
感想:
後方循環系はそもそも血栓溶解療法が必要なケースが少ないんだって。