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The long-term prognosis of patients with delirium in the acute phase of stroke- PRospective Observational POLIsh Study (PROPOLIS)
2019 7月 ポーランド
せん妄(delirium)は脳卒中患者の10-48%に見られるという。
せん妄がその後の回復不良に関連するというデータは数おおくあるものの、長期の予後調査はほとんどなく結論も一致していない。
そこで脳卒中後のせん妄と12ヶ月後の回復状態との関連をくわしくしらべてみたそうな。
ポーランド人の脳卒中患者682人について急性期でのせん妄の有無と、その後の退院先、再発、合併症、運動機能、死亡率について12ヶ月間フォローした。
せん妄の診断はDSM-5にしたがい「昏睡ではないタイプの注意と意識、認知の障害が急に発生して原因にこころあたりがあること」とした。
次のことがわかった。
・せん妄のあった患者はなかった患者よりも他の病院や介護施設へうつることがおおかった。脳卒中の急性期でのせん妄は長期の予後にネガティブに影響していた、
・3ヶ月、12ヶ月後の死亡率もせん妄患者であきらかに高かった。
・3ヶ月後の死亡リスク要因として、発熱、せん妄、肺炎、が挙げられ、
・12ヶ月後の死亡リスク要因として、せん妄、呼吸器疾患歴が挙げられた。
・身体障害が残る者もせん妄患者におおかった。
というおはなし。
感想:
「せん妄」は「意識を失う」よりはマシなイメージがあったけど、逆かもしれんね。
意識がなかったのに元気になるくも膜下患者