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Rehabilitation interventions for improving balance following stroke- An overview of systematic reviews
2019 7月 イタリア
脳卒中患者の3分の2は歩行に問題を生じ、3分の1は6ヶ月経っても介助なしには歩行できない。
そして自宅に退院した脳卒中経験者の70%は1年以内に転倒を経験するという。
これまで脳卒中の歩行リハビリ法としてさまざまな手段が考案されている。
それら論文についての数あるシステマチックレビューのうち バランス能力改善の観点から総括してみたそうな。
脳卒中患者のバランス関係のシステマチックレビューを厳選して内容とレビューの質をAMSTAR2基準で評価したところ、
次のことがわかった。
・被験者10638人を含む248の研究について 51のシステマチックレビューがみつかった。脳卒中患者のバランスリハビリに関するシステマチックレビューはこれまで51あり、おおくは低クオリティで参考にできそうなものは22%にすぎなかった、
・リハビリ方法の内訳は、61%が理学療法、20%がバーチャルリアリティ、6%が電気刺激、4%が太極拳や全身振動装置、サーキットトレーニング、2%が認知運動療法についての研究だった。
・システマチックレビューのクオリティは54%が「低」で、23%が「中」、22%のみが「高」とされた。
というおはなし。
感想:
「バランス」って単純な基礎能力の印象があるけれど、脳卒中経験者にはとても状況依存的で高い総合力を求められている感がある。
足の裏の感覚にぶいから重心がわかりにくいし、足首にちからはいりにくい。おまけに作業メモリちいさいからちょっと気を散らされただけでよろめくんよ。