元
Therapeutic effect of early intensive antihypertensive treatment on rebleeding and perihematomal edema in acute intracerebral hemorrhage
2019 7月 中国
脳内出血の症状悪化の原因は血腫と周辺浮腫の増大にあり、血圧の上昇が関係すると考えられている。
患者の83%が血腫増大を経験するとされ、収縮期血圧が160mmHg以上だとそのリスクがあきらかに高くなるという。
これまで積極的に収縮期血圧をさげることで血腫増大を抑えることができるとする報告はあったが、浮腫についてはよくわかっていなかった。
そこで、発症6時間以内の患者に降圧薬を集中的にあたえて24時間後の浮腫と30日、90日後の回復をくわしくしらべてみたそうな。
脳内出血患者121人を、集中降圧グループと比較グループにわけた。
両グループには降圧薬ウラピジル25mgをゆっくり与え、集中降圧グループにはさらに100mg与えた。
ただし収縮期血圧が135mmHgを下回らないようにした。
CTを、24時間、72時間、7日、14日後に撮り、血腫と浮腫を評価した。
次のことがわかった。
・24時間後の血腫体積はあきらかに集中降圧グループで小さかった。
・72時間後の周辺浮腫体積は比較グループが有意におおきかった。
・30日、90日後の神経症状スコアは集中降圧グループがちいさく、生活自立度は高かった。
・死亡率にあきらかなグループ間の違いはなかった。
脳内出血への早期の集中降圧治療は再出血や浮腫を抑え生活の質を改善した、
というおはなし。
感想:
こんなにシンプルで効果があるのなら、
いつも降圧薬を持ち歩いて「漏れたな」とおもったらいつもの4倍くらい飲む。
そんな使い方もありか。