元
Neuroprotective effects of oleic acid in rodent models of cerebral ischaemia
2019 7月 韓国
一価不飽和脂肪酸のオレイン酸はオリーブ油成分の80%を占める。脳の細胞膜やミエリンにもおおく含まれる。
さいきんではオレイン酸が脳機能のはたらきに必須であり、神経の軸索やシナプス形成を促すはたらきも報告されている。
じっさいアルツハイマー病やうつ病患者ではオレイン酸のあきらかな低下が確認されている。
これまで脳梗塞にたいするオメガ3や6タイプの不飽和脂肪酸(DHAやリノレン酸、リノール酸など)のはたらきについてはおおくの研究がなされてきた。
しかし一価不飽和脂肪酸のオレイン酸と脳梗塞との関連については研究がすくなくよくわかっていないのでくわしくしらべてみたそうな。
一時的な脳虚血または脳梗塞にしたネズミについて、オレイン酸を腹腔投与するタイミングと量を変えて梗塞サイズや運動機能をしらべた。
次のことがわかった。
・オレイン酸投与によって梗塞サイズは小さくなり、運動機能障害の程度も低下した。海馬の細胞死も抑えられた。
・脳虚血後3時間以内でのオレイン酸投与が効果的だった。
・オレイン酸の作用機序の1つであるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPAR-γ)の拮抗剤GW9662を与えたネズミではこれらオレイン酸の神経保護効果は見られなかった。
オレイン酸は脳虚血にたいする神経保護効果がある。治療に応用できるかも、
というおはなし。
感想:
オリーブ油の同様の効果はこれまでオレウロペイン、ヒドロキシチロソール、チロソールといった抗酸化フェノール類の働きと考えられてきた。
こんかいオレイン酸も絡んでいることがいまさらながらにあきらかになったってこと。
一価不飽和脂肪酸といえば
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