元
Walking with rhythmic auditory stimulation in chronic patients after stroke- A pilot randomized controlled trial
2019 6月 ドイツ
脳卒中患者の歩行に際して外部から音刺激でリズムキュー(rhythmic cue)を与えると歩行パラメータが改善したとする報告が多数ある。
しかしこれらのおおくは脳卒中の早期の患者を対象にし、しかも評価をブラインドにしていないものがほとんどである。
そこで、慢性期の脳卒中患者についてリズム音響刺激(rhythmic auditory stimulation:RAS)の効果をくわしくしらべてみたそうな。
平均年齢67、発症から6年前後の脳卒中患者12人をRASの有無で2グループに分けた。
1回30分間の歩行訓練セッションを、週3回、4週間継続して
歩行速度、6分間歩行テスト、バランス能力、歩長を測定した。
実験担当や評価者にはRASの有無を知らせなかった。
RASグループにはmp3プレーヤをもたせてヘッドフォンで音楽を聴かせた。ただし音楽と歩行についてなんのアドバイスも行わなかった。
次のことがわかった。
・両グループともに歩行速度や歩行能力、バランス、歩長は改善した。
・しかしグループ間のあきらかな違いはみられなかった。
慢性期脳卒中患者の歩行に際し、リズム音響刺激をあたえてみたがなんのベネフィットもなかった、
というおはなし。
感想:
ふつう患者が実験意図を忖度(そんたく)して 歩行テストでいつもよりがんばってあげるんだけど、それがなかったってことだな。
よほど趣味にあわない音楽を聴かされたか 実験担当者の態度が悪かったか、、。