元
Cervical artery dissection after sports - An analytical evaluation of 190 published cases
2017 4月 ドイツ
頚部の動脈解離による脳卒中はまれで年間10万人あたり2.5-3人におきる。若年者におおく、15-45歳の脳梗塞の原因のうち20%をしめる。
症状がでる1ヶ月以内に自動車事故などなんらかの頸部外傷を経験している者が41%をしめ、6%はスポーツ由来という。
いずれの外傷も程度は軽く 因果関係を判定することはむつかしいことがおおい。
スポーツが原因と推定された頸部動脈解離の脳卒中事例報告を可能な限りあつめ特徴をしらべてみたそうな。
次のことがわかった。
・患者190人をふくむ115の事例報告がみつかった。45種類のスポーツが関係していた。
・患者の平均年齢は35で、26%が女性だった。
・影響した血流域は、前方(内外頸動脈、中前大脳動脈)後方(椎骨動脈、後下小脳動脈、後大脳動脈)、および左右ともに同頻度だった。
・スポーツカテゴリにより年齢や性別がおおきくことなり、影響する血流域(前方後方)も変わった。
・後方循環系の頸部動脈解離の割合は、ゴルフプレーヤーの88%でもっとも高く、エクササイズは23%、スキューバダイバーは29%と低かった。
・影響血流域の左右、死亡率はスポーツごとでおおきな差はなかった。
頸部の動脈解離による脳卒中はひろい範囲のスポーツで報告されていた。影響する神経血管域はスポーツの種類でことなった。スポーツごとの発生率は今後の調査に期待する、
というおはなし。
感想:
ゴルフで後方解離がおおいのは、
ゴルフが金銭に余裕ある者のスポーツで若者はやらないことと、椎骨動脈は内頚動脈よりも加齢にともなうスイング動作への脆弱性がたかいからではないか、、、と言ってる。
うえのグラフみるとテニスも後方割合がたかい。にたような理屈なのかな。