元
Ipsilesional Impairments of Visual Awareness After Right-Hemispheric Stroke
2019 4月 イタリア
損傷をうけた脳半球と反対側に無視症状があらわれることがあり(半側空間無視)、認知負荷をかけることで見落とし率が増加し無視範囲が拡大することがわかっている。
いっぽう、損傷脳半球と同じ側については、より注意が高まるとする説、障害がおきているとする説、健常であるとする説がある。
そこで、半側空間無視のある脳卒中患者について、損傷脳半球と同側への視認精度を認知負荷をかけたときも含めくわしくしらべてみたそうな。
右脳損傷の慢性期脳卒中で 左方への半側空間無視のある患者12人について、
コンピュータスクリーンの右視野に短時間表示される1-2個の点を視認させる課題を繰り返させ精度を評価した。
このとき、ターゲット表示時に視野中心に図形を表示する(視覚負荷) または音を重ねた(音響不可)ばあいの影響をしらべた。
次のようになった。
・ターゲットが2個同時表示されたときと 視覚負荷または音響負荷をかさねたときに視認エラーがおおかった。
・とくに視覚負荷をあたえたときに右寄りのターゲットを見落とすことがおおかった。
右脳の脳卒中により同側への注意能力は高まるどころか障害をうけていた。とくに視覚負荷がかかっている状況で顕著だった、
というおはなし。
感想:
右脳損傷やばい。なるほど世界がコマ落ちしてみえるときがあるよ。
刺激密度が高いときの半側空間無視