元脳卒中後の上肢麻痺はめずらしくなく、その回復はおもに最初の3ヶ月間に起きるとされている。
Upper extremity recovery after ischaemic and haemorrhagic stroke- Part of the SALGOT study
2016 12月 スウェーデン
発症直後は脳梗塞よりも脳内出血で上肢麻痺が重いとするいっぽう、回復は脳出血のほうが脳梗塞よりも良いという報告もある。
そこで、上肢麻痺の1年間の回復パターンを脳梗塞と脳出血とでくわしくしらべてみたそうな。
脳梗塞98人と脳出血19人について、
3日後の上肢の運動機能(FMA-UE)とアクティビティ(ARAT)を評価し、
その後1年間に計6回同様の測定をフォローしたところ、
次のようになった。
・最初の1ヶ月間ですでに いずれの指標でもあきらかな改善が両グループに認められた。
・年齢がたかく神経症状が重いほど上肢の回復がよくなかった。
・とくに脳出血では、1-3ヶ月の間に脳梗塞よりもおおきな回復が認められた。
・3ヶ月時点では両グループともに同レベルにあった。
脳卒中後の上肢機能は時間にしたがい回復した。とくに脳出血の回復は1-3ヶ月間におおきく、3ヶ月時点では脳梗塞と同レベルに達した、
というおはなし。
感想:
経験的に これ↓にくらべて上のグラフのほうに共感できた。
Stroke誌:脳内出血は脳梗塞に比べ最初の数ヶ月だけ凄いスピードで中途半端に回復する