元
Five-Year Risk of Major Ischemic and Hemorrhagic Events After Intracerebral Hemorrhage
2019 4月 フランス
脳内出血の再発率は年間1.3-7.4%で、深部出血よりも皮質出血での再発率が高いという。
脳内出血の再発として通常は出血イベントを想定するため、虚血イベントを防ぐための抗血栓療法の扱いに悩むことになる。
そこで、初回脳内出血患者がその後5年間にふたたび脳内出血または脳梗塞をおこす頻度をくわしくしらべてみたそうな。
2004-2009の脳内出血患者患者560人から3ヶ月間生き延びた313人を抽出し、
再発状況を6年間フォローしたところ、
次のようになった。
・この間に85人に再発があり内訳は、虚血イベント54人(脳梗塞33人+冠動脈疾患など)、出血イベント31人(脳内出血24人+消化管出血など)だった。
・5年後の累積再発率はおよそ20%だった。
・虚血イベントは出血イベントよりもおおかった。
・初回脳内出血の位置が深部の場合は虚血イベントの再発がおおく、皮質出血の場合は出血イベントがおおかった。
・初回が深部出血のばあい、5年時点での虚血イベント率は出血イベントの6倍だった。
脳内出血患者は脳の内外で血管イベントを起こすリスクが高かった。その種類は出血部位に影響され、とくに深部出血では虚血イベントとの関連がつよかった、
というおはなし。
感想:
データをみると、再発した85人のうち37人(44%)はもともと抗血栓療法をやっていて最初の脳内出血を起こしている。
ほかの論文でもたまに見かけるんだけど、どうやら脳内出血やる患者のはんぶんくらいがサラサラ系のお薬を飲んでいる。
これでおおくの脳梗塞を防いでいるのならまだしも、、、↓
NEJM誌:アスピリンは予防効果ないうえにとても危険