元
Cancer risk in stroke survivors followed for up to 10 years in general practices in Germany
2019 2月 ドイツ
近年、がんの診断のあとに血液の凝固性亢進や腫瘍そのものによる影響で脳卒中になるリスクが高まるとする報告がふえてきた。
いっぽう脳卒中の診断のあとにがんになるリスクが高まるとする報告はあまりない。
そこで、ドイツの10年間の一般診療データをもちいて脳卒中後のがん発生との関連を大規模にしらべてみたそうな。
2006-2015の患者データベースから年齢条件のひとしい脳卒中(脳梗塞)経験のある者、ない者を男女べつにそれぞれ9579人、9089人ずつ抽出して(計37336人)、
10年間のがんの発生との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・男性では脳卒中経験者の29.3%が、非脳卒中経験者の23.8%ががんと診断された。
・女性では脳卒中経験者の25.0%が、非脳卒中経験者の20.5%ががんと診断された。
・脳卒中の診断とがんの発生はあきらかに相関があり、男性でリスク1.18倍、女性では1.22倍になった。
・この関連は男女ともに呼吸器や胸郭内のがんで顕著で、消化器のがんは男性でおおかった。
脳卒中を経験するとがんになるリスクがあきらかに高くなった、
というおはなし。
感想:
この論文にはデータなかったけど、たぶんアルコールが共通の原因じゃないかな。
脳卒中後のがんは6ヶ月以内にみつかりすでに手遅れ