元脳卒中経験者のおよそ3分の1は身体的 認知機能的に障害をかかえることになる。
Stroke survivor attitudes toward, and motivations for, considering experimental stem cell treatments
2019 2月 オーストラリア
幹細胞治療は将来的に期待のできる選択肢の1つではあるが、すくなくともアメリカ、イギリス、オーストラリアでは臨床応用は認可されていない。
いっぽうアジア、ロシア、南アメリカでは個人経営のクリニックで実験的に幹細胞治療を受けることができる。
しかし幹細胞治療にはガンやてんかん発作 さらなる脳卒中をおこす危険性があり、
これまで行われた臨床試験でも比較対照群をもうけた信頼性の高い研究はほとんどない状況である。
そこで 効果や安全性のさだかでない幹細胞治療に魅せられる脳卒中経験者の特徴をしらべてみたそうな。
オーストラリアの脳卒中経験者183人からアンケートを回収したところ、
次のことがわかった。
・25%の脳卒中経験者が幹細胞治療に前向きだった。
・しかし57.4%はこの治療法についてまったく知らなかった。
・彼らはテレビやネットがおもな情報源で、医師や看護師に相談したことがあるものは3.8%に過ぎなかった。
・同様に ほとんどの者が 安全性や効果、利用できる施設やコストについて知らなかった。
・脳卒中経験が長く、身体機能に障害のある、若年で、介護者の負担がおおきい場合に、幹細胞治療に前向きになりやすかった。
脳卒中経験者のなかにはその安全性や費用 効果をよく知らないままに個人クリニックで幹細胞治療を受けようとする者がいた。
医療関係者には正しい情報を伝える努力が求められている、
というおはなし。
感想:
脳梗塞の幹細胞治療薬の開発をうたっていた日本のバイオ企業の株価が今月にはいって暴落した。
株価最高潮のころの臨床試験報告を読むかぎり、感心できる点はなにもなかった。↓
慢性期脳卒中への幹細胞治療 その後にもかかわらず有望株としてもてはやされていたことから、世論をあおる影響力をもったこわ~いバックがいるはずで、やたらなことは書けないな、、、とは思っていた。