元
Stroke Mimics and Accuracy of Referrals Made by Emergency Department Doctors in Japan for Patients with Suspected Stroke
2019 1月 日本
救急医療の現場では脳卒中ではない患者を脳卒中と診断してしまいのちに脳卒中類似症状(Stroke mimics)だったとわかるケースが発生する。
その結果、必要としない患者に血栓溶解治療が施されるなどの問題が生じている。
診断をミスする背景として、日本ではCTやMRIの情報量が非常におおいこと、皆保険制度で個人の負担が少ないこと、医師の数が足りていないこと、ガイドラインで治療をせかされていること、などが考えられる。
日本での脳卒中類似症状についての規模のおおきい報告はほとんどないので、しっかりとしらべてみたそうな。
救急救命部で脳卒中と診断された患者226人について、のちに神経外科医によって下された診断結果とを比べたところ、
次のようになった。
・71.7%については診断は正しかった。
・残り28.3%の脳卒中類似症状のうち75%はただの精神症状やめまいなど脳の損傷とは関係のないものだった。
・診断ミスの直接の理由として、思い込みがもっともおおく43.8%、問診不十分32.8%、読影知識の不足、検査結果の見落とし、これらの組み合わせ が挙げられた。
救急救命医による脳卒中診断の3分の1は正しくなかった、
というおはなし。
感想:
みんなが急げ急げって言うから誤診が増えるようだ。↓
急いで病院に行くと脳卒中でもないのに血栓溶解治療されてしまう危険性について