元
Speech and Language Impairments After Childhood Arterial Ischemic Stroke- Does Hemisphere Matter?
2018 12月 オーストラリア
子供の脳卒中では入院時28-55%になんらかのコミュニーケーション障害がみられるという。
成人については発話障害や構音障害、失語症が左脳損傷患者におおくみられることがわかっている。
しかし子供については脳の損傷位置と発話 言語機能との関連はよくわかっていないので、これまでにない人数でしらべてみたそうな。
3-17歳の子供で、脳卒中から2週間以内の62人について次の3項目について調査した。
構音障害(Dysarthria):声が鼻にぬけて、弱く、乱れ、不明瞭、聞き取りにくい状態。
発話障害(Apraxia, dyspraxia):発話に一貫性がなく、連続する音韻が途中抜ける、吃音をふくむ。
言語障害(Language impairment):失語症、言語理解、言語生成、単語発見、文法操作の問題。
これらと脳の損傷位置、年齢との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・左脳損傷が32%、右脳損傷は44%、両脳半球に損傷のある者は24%いた。
・構音障害は74%、言語障害は50%にみられた。
・発話障害は11%のみだった。
・年齢や脳の損傷位置をふくめてこれら障害と関連のある要素は確認できなかった。
子供の脳卒中ではその年齢によらずコミュニーケーションに障害をもつリスクが高かった。成人とことなり左脳損傷との関連はみられなかった、
というおはなし。
感想:
脳の機能分化がおわってないから、ということらしい。
脳卒中になる20年くらいまえから「君がなにを言っているのかさっぱりわからない」と少なからぬ人に言われていたことをおもいだした。
こども脳の可塑性が言語回復をさまたげる