元
Association of peripheral blood pressure with gray matter volume in 19- to 40-year-old adults
2019 1月 ドイツ
高血圧は認知機能の低下リスクのひとつであり、のちの認知症やアルツハイマー病にも関連してくる。
高血圧の高齢者では、とくに症状がなくても海馬や前頭葉の灰白質体積が減少しているとする報告がいくつかある。
あきらかな高血圧でない40歳未満の若年者についても同様な灰白質の体積減少がみられるものかはわかっていないので、大規模にしらべてみたそうな。
未発表の3つの研究で得られた19-40歳で健康な423人のMRIの全脳画像データについて、
メタアナリシス(image-based meta-analyses)を行い、
血圧と脳の各領域の灰白質体積との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・灰白質体積と血圧に関連があった。
・正常血圧域(120/80未満)にくらべ、境界域(120-139/80-89)にある者の灰白質体積はあきらかに少なかった。
・特に、海馬、扁桃体、視床、前頭葉、頭頂葉で体積低下がおおきかった。
高血圧(140/90以上)でなくても、たとえ若くても、正常域よりもやや血圧が高いだけで脳の灰白質の体積が減少しはじめていた、
というおはなし。
感想:
中学生のころから血圧高いと言われていた身としては認めたくない事実。
30年ほどまえ、仕事でけっこうな人数の脳のMRIを撮った。血圧はともかく 酒やたばこが好きな人の灰白質はとても色がうすく、不健康ぶりが素人目にもわかった。
だから見かけの体積減少はありそうなはなしとはおもう。