元
Mental practice for upper limb motor restoration after stroke- an updated meta-analysis of randomized controlled trials
2018 12月 中国
脳卒中上肢麻痺のリハビリにはいくつもの方法がある。
しかしこれまでもっとも頼りにされてきた特定動作の繰り返し(課題指向型訓練)には効果がないことが最近わかってきた。
メンタルプラクティスは実際の動作を行う必要がないことから重症患者にも適用でき、安全かつ簡単で退院後も続けることのできるリハビリ方法として期待されている。
過去のメタアナリシスでは評価方法のばらつきがおおきくその効果をあきらかにできていなかった。
そこで最新の研究をふくめてメンタルプラクティスのメタアナリシスを再度こころみたそうな。
メンタルプラクティスによる脳卒中上肢リハビリの論文を厳選してデータを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・被験者268人を含む12の研究がみつかった。
・Egger's testでは出版バイアスは見られなかった。
・メンタルプラクティスにより上肢運動機能FMAスコアがあきらかに向上していた。
・同様に上肢機能ARATスコアもおおきな改善をしめした。
・これらの関連は任意の研究データを除外しても影響を受けず保たれていた。
メンタルプラクティスは脳卒中上肢麻痺のリハビリに有効である。ぜひ推奨したい、
というおはなし。
感想:
メンタルプラクティスと運動イメージ訓練(motor imagery)は同じ。これに場の雰囲気やじぶんの気持ちを加えた脳内リハーサルを総称して「イメージトレーニング」とよぶ。
これまでも上肢リハビリがいろいろあるなかで唯一まともそうなのがメンタルプラクティスだった。↓
Stroke誌:上肢リハビリ 良い方法 & ダメな方法