元
Home-Time as a Surrogate Marker for Functional Outcome After Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage
2018 12月 スイス
くも膜下出血の長期的な予後予測はむつかしく評価する者によっておおきくことなる。
いっぽう脳梗塞については 発症後一定期間内に自宅で過ごした時間がその後の回復度を反映し客観性のある評価を可能にするという報告がある。
これをくも膜下出血にたいしても応用してみたそうな。
スイス国内8病院のくも膜下出血患者1866人について、
発症後90日間に自宅で過ごした日数を調査し、退院時と1年後の生活自立度mRSスコアとの関連を解析したところ、
次のようになった。
・自宅日数と退院時のmRSスコアは明らかな関連があり、特にmRSが0-4の範囲ではっきり区別ができた。
・同様に1年後のmRSスコアは0-3の範囲で自宅日数とあきらかに関連した。mRS4-5の範囲は区別はできなかった。
くも膜下出血のあと90日間に自宅で過ごした日数をみれば1年後の状態を、とくに回復良好者について簡単かつ正確に予測できた、
というおはなし。
感想:
ようするに回復良いほど早く退院して家にもどるってことなんだけど、病院に残ってリハビリがんばる人もいれば病院にいても仕方がないので家に帰される人もいる。
だからこれで重症者をこまかく区別するのはむつかしい。
1年後mRSが2以下の回復良好者の条件は、上の図みると90日内の自宅日数がだいたい30日以上あることだから、入院後2ヶ月で退院できていないと望み薄いってこと。