元
Risk factors for growth of conservatively managed unruptured intracranial aneurysms
2018 11月 アメリカ
未破裂の脳動脈瘤は成人の2-3%にみられる。かならずしも積極的に治療する必要はなくて、定期的にMRAなどで動脈瘤の成長を観察することになる。
未破裂脳動脈瘤の成長可能性と関連要因についてはよくわかっていないのでくわしくしらべてみたそうな。
未破裂脳動脈瘤のある1532人のうち、
過去にくも膜下出血がなく、保存的に経過観察中で、
最後の画像診断から2年以内の349人の385個の脳動脈瘤について、
瘤の成長を6年半ほどフォローした記録を解析したところ、、
次のことがわかった。
・この間に64個の動脈瘤がおおきくなった。これは1年間あたり脳動脈瘤ぜんたいの2.9%に相当した。
・とくに発見された直後の3年間の成長が著しく年率7.5%におよび、その後は2.7%だった。
・瘤がおおきくなる要因として、サイズ(5mm以上)、位置(椎骨動脈の尖部)、体重減少(BMI低下)、があきらかに関連していた。
保存的に観察中の未破裂脳動脈瘤は年間2.9%がおおきくなった。これにはサイズ、位置、体重減少が関連し、発見直後の数年間に成長する瘤がおおかった、
というおはなし。
感想:
「発見直後に成長」と「体重減少」がユニークでおもしろい。
たぶんこういうこと↓。
動脈瘤がみつかるとビビって急に摂生に努め食事を減らす。
栄養不足で血管壁がよわり動脈瘤がふくらむ。
数年経つと身体がなれて瘤が安定する。