元
Early Mobilization After Stroke Is Not Associated With Cognitive Outcome
2018 9月 オーストラリア
脳卒中のあとの認知障害や認知症はめずらしくない。
いっぱんに身体活動レベルが高いほど認知機能も良好であると考えられている。脳卒中患者についても同様の傾向がみられるという。
しかし早期リハビリの認知機能への影響はわかっていない。動物実験ではポジティブな報告があるものの、人間では脳循環を低下させ かえって認知機能を悪化させる可能性もある。
そこで、脳卒中患者への超早期リハビリと認知機能の関連をAVERT研究のデータからしらべてみたそうな。
56施設の脳卒中で、認知機能検査スコア(Montreal Cognitive Assessment)30以下の患者2104人について、
24時間以内にベッドから離床させ座位、立位、歩行などを行う「超早期リハビリ」と通常ケアのグループにわけた。
3ヶ月後の認知機能との関連を解析したところ、
次のようになった。
・年齢や脳卒中の重症度で調整したところ、3ヶ月後の認知機能スコアは超早期リハビリグループと通常ケアグループでまったく差がなかった。
脳卒中急性期の患者をできるだけ早い時期に動かしてみたものの、その後の認知機能にはなんの影響もなかった、
というおはなし。
感想:
超早期リハビリは「危険」という報告がおおいなか、認知機能が悪化しなかっただけマシ。
コクランレビュー:超早期リハビリは効果ないし危ないほかにも↓
【やはり】亜急性期のリハビリは効果ないうえに危険
nature.com:脳卒中の超早期リハビリ やる意味ない
Stroke誌:早期リハビリがんばる意味ない
超早期リハビリで死亡者続出 AVERT続報
ランセット誌:超早期リハビリぜんぜん効果ない
失語症の早期リハビリ まったく効果ない
超早期リハビリをやってはいけない理由
超早期リハビリには脳の細胞死を促す効果があった!