元
Pain management strategies among persons with long-term shoulder pain after stroke - a qualitative study
2018 9月 スウェーデン
脳卒中で上肢麻痺のある患者の50-80%は肩の痛みに悩まされる。
薬やアームスリング、ミラー療法、電気刺激などの治療法が提案されているがいずれもほとんど効果はなく、肩の痛みは長く続く。
肩の痛みに悩まされてきた脳卒中経験者がどのように適応してきたのかしらべてみたそうな。
発症から2年前後の脳卒中経験者で肩の痛みを訴える13人について個別に面談したところ、
次のことがわかった。
・彼らがとる対策には実践的なものと精神的なものがあって、
・実践的な方法として、家の中で高い棚のものを下に置く、1回の買い物の量をへらして軽くする、着替えしやすいようゆったりとした服を選ぶ、
・肩が痛くなりやすい動作方向や特定のタスクを避けるようにする。たとえば着替えの際に麻痺腕を先に袖に通すなど。
・痛みがひどいときには休憩を入れる、薬を使う、シャワーで温冷刺激を与える、散歩で痛みを紛らわす など。
・精神的な方法として、痛みを受け入れ、痛みに耐え、痛みを無視できるような認識をもつこと。たとえば もっとひどい状況の人がいる、チクチクする痛みよりはましだ、自分は強く楽観的である、などと考える。
脳卒中のあと長期に肩の痛みに悩まされてきた人は実践的かつ精神的な方法をくみあわせて痛みに対処していた、
というおはなし。
感想:
肩の痛いは周囲の人にまったく理解されない点がいちばんきつかった。
原因や理由を説明できないから病人のわがままな泣き言だと思われる。