元
Activation of mirror neuron system during gait observation in sub-acute stroke patients and healthy persons
2018 10月 日本
歩行訓練と動作観察の組み合わせが慢性期脳卒中の歩行リハビリをうながすとする報告がいくつかある。
これにはミラーニューロンシステム(下頭頂小葉-上側頭溝-下前頭回)が関与していると考えられている。
亜急性期の脳卒中患者でも動作観察でミラーニューロンシステムが活性化するのか については報告がないので、実験してみたそうな。
入院していて歩行リハビリ中の神経症状の軽い脳卒中患者5人と健常者9人について、
健常者の歩行ビデオを30秒おきに見せながらのfMRIをトータル6分間撮影した。
次のようになった。
・動作観察中、脳卒中患者の左側の下頭頂小葉と左右の下前頭回の活動があきらかに高くなった。
・健常者では、左側の下頭頂小葉と下前頭回 中前頭回 上側頭葉および左右の中側頭回で活動が高くなった。
亜急性期の脳卒中患者でも動作観察によりミラーニューロンシステムが活性化することが確認できた、
というおはなし。
感想:
ミラーニューロンシステムが活性化したから脳卒中患者の歩行が改善したとは思わない。
なぜなら運動神経の経路にダメージがなければ、なにもしなくても勝手に治るものだから。↓
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