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Genetic risk, incident stroke, and the benefits of adhering to a healthy lifestyle- cohort study of 306 473 UK Biobank participants - The BMJ
2018 10月 ドイツ
脳卒中の発症にはライフスタイルをふくむ環境要因と遺伝要因が関係する。
脳卒中の遺伝要因については大規模研究MEGASTROKEにより関連DNA領域の数がいっきに3倍にふえた。
これら遺伝要因と実際の脳卒中発症率への影響および、健康的なライフスタイルがおよぼす影響について大規模にしらべてみたそうな。
イギリス全土の40-73歳の男女306473人について、
遺伝子データからMEGASTROKE研究によるリスクスコアを算定し、
健康的な4つのライフスタイル(非喫煙、健康的な食事、BMI30未満、定期的な運動)の有無をしらべ、
脳卒中の発生を平均7.1年間フォローして関連を解析したところ、
次のようになった。
・この間に脳梗塞1541、脳内出血287、くも膜下出血249があった。
・遺伝子リスクスコアが高い上位グループは下位グループにくらべ脳卒中リスクが1.35倍だった。
・健康的なライフスタイルが0-1個しかあてはまらないグループは、3-4個が相当するグループにくらべ脳卒中リスクが1.66倍だった。
・ライフスタイルとの関連は遺伝子リスクの高低によらなかった。
脳卒中のライフスタイル要因と遺伝要因はたがいに独立していた。だから遺伝要因にかかわらず健康的なライフスタイルを維持することがたいせつ、
というおはなし。
感想:
遺伝の影響はライフスタイルによっては相殺されるから
家系に脳卒中がおおくてもあきらめないで、ってこと。