元
Facial motor and non-motor disabilities in patients with central facial paresis- a prospective cohort study
2018 10月 ドイツ
中枢性の顔面麻痺は脳卒中の初期症状として患者の45%にみられる。損傷脳の反対側 とくに下半分が麻痺して顔のゆがみやよだれがたれる。
顔面麻痺があると表情や発話 食事に困難を生じQoLが下がる。しかし脳卒中の顔面麻痺についての調査は非常にすくないので、表情筋の運動機能とQoLの面からくわしくしらべてみたそうな。
脳卒中で中枢性の顔面麻痺のある患者112人について、
入院時と退院時に、
表情筋を Facial Action Coding Systemにもとずき38のアクションユニット(AU)に分類して自動追跡する装置をつかって各動きを記録した。
QoLに関するアンケートも行った。
次のことがわかった。
・House-Brackmann gradingがⅢ(中レベルの顔面麻痺)以上の患者は入院時79%いた。
・下顔のAUのうごきは左脳損傷よりも右脳損傷で明らかに弱かった。
・入院時の顔面障害指数(Facial Disability Index)および顔面臨床評価スケール(Facial Clinimetric Evaluation Scale)の中央値はそれぞれ46.5(満点55)、69(満点75)だった。
・入院中にAU12(大頬骨筋)、AU13(口角挙筋)、AU24(口輪筋)のうごきがあきらかにおおきくなった。
・とくにAU10(上唇挙筋)、AU12,17(下唇制筋)、AU38(鼻筋)はQoLと強く関連していた。
中枢性の顔面麻痺は脳卒中患者のQoLにつよく影響していた。特定のアクションユニットを対象にしたリハビリテーションが有効かも、
というおはなし。
感想:
顔のしびれはカミソリでひげを剃るときに実感する。床屋で他人に剃られるときの違和感はつよい。お面をかぶっている感がある。
耳垢とるときにも 耳かき棒がどこまで入っているのか悩む。