元
Statistical Learning Impairments as a Consequence of Stroke
2018 8月 スイス
視覚や聴覚などからの周期性のある刺激パターンを無意識のうちに覚えてしまう脳の働きを統計学習(statistical learning)とよぶ。これは幼児期から現れ 言語学習での選択的注意力に関係すると考えられている。
「統計学習」は最近のアイデアであるため、脳のどの部位が司るかなどよくわかっていない。
そこで、統計学習が年齢や脳損傷によりどう影響をうけるものか実験してみたそうな。
若年健常者25人、高齢健常者10人、脳卒中で右脳損傷+半側空間無視の4人、右脳損傷で半側空間無視なしの5人について、
音声による単語列の連続呈示をくりかえし学習させた。
これらの単語列は一定確率で音節が入れ替わるようになっている。それを識別できる精度をもって統計学習能力とした。
次のようになった。
・若いほうが統計学習能力は高く 加齢にしたがい低下した。
・右脳損傷と左脳損傷のいずれも統計学習能力の低下を示し、半側空間無視の有無にはよらなかった。
・統計学習能力の低下は、脳卒中による言語能力や認知機能の低下とも関連がなかった。
脳卒中患者では統計学習能力が低下していた。彼らへの繰り返し訓練で成果があがらない理由はこのあたりにあるのかも、、
というおはなし。
感想:
「繰り返し訓練で成果があがらない」の例↓
課題指向型訓練 いくらやっても役には立たない
コクランレビュー:反復課題訓練 エビデンスない
訓練繰り返すほど良くなると思ってたら そうでもなかった
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない