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Stroke hospitalization trends of the working-aged in Finland
2018 8月 フィンランド
脳卒中の発生率は低下傾向にあるといわれているが、若年層に限定すると必ずしもそうはならず調査によりおおきく異なる。
これをフィンランドの全患者についてたしかめてみたそうな。
2005と2014に18-64歳だった脳卒中患者記録を解析したところ、
次のことがわかった。
・10万人あたりの入院率は、この間に脳内出血で15.2%低下、くも膜下出血は26.5%低下していた。この傾向は男女で共通していた。
・脳梗塞については入院率の低下は男性のみで女性にはみられなかった。
・しかし男性の35-44歳に限定すると脳梗塞入院率は37.5%高くなった。
・全体として脳梗塞患者の入院期間は減少したが、
・脳内出血とくも膜下出血の入院期間は変わらなかった。
・院内死亡率は脳梗塞で42.8%低下したが、脳内出血とくも膜下出血では変わらなかった。
フィンランドでは労働年齢層の脳卒中入院率が低下傾向にあったが、35-44歳男性の脳梗塞についてはその限りではなかった。脳梗塞の入院期間と院内死亡率の低下は重症な患者の減少と治療技術の向上を意味するのかも、
というおはなし。
感想:
脳内出血とくも膜下出血の入院率低下は血圧や喫煙コントロールの成果なんだろうけど、一旦なっちゃうと結果は相変わらずってことか。