元
Impact of Comorbidities and Smoking on the Outcome in Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage
2018 8月 ドイツ
くも膜下出血は脳卒中の5%を占め女性におおい。その発生率はこの10年間で低下していて、喫煙や高血圧、飲酒習慣の改善によると考えられている。
くも膜下出血の予後にたいする喫煙や高血圧の影響についてはこれまで相反する結果がえられているため、くわしくしらべてみたそうな。
くも膜下出血で脳動脈瘤治療ずみの患者203人について12ヶ月後までフォローした結果、
次のことがわかった。
・55.7%が回復良好(mRS 0-2)で、42.4%は回復不良(mRS 3-6)だった。くも膜下出血の発生要因である喫煙と高血圧が、回復良好の予測因子でもあった、
・1年後の回復不良リスクは喫煙習慣があると0.21倍、高血圧では0.18倍になり、いずれも保護効果を示した。
・1年後の死亡リスクについても同様で、喫煙と高血圧があきらかな予防因子だった。
・糖尿病や高コレステロール血症ではこのような保護効果はみられなかった。
というおはなし。
感想:
rt-PAが喫煙患者によく効くパラドックスと似ている。
喫煙や動脈硬化で日頃から虚血気味な脳は、くも膜下出血のあとの血管攣縮のえいきょうに鈍感になっているのではないか、、
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