元
Nationwide Impact of the 2017 American College of Cardiology-American Heart Association Blood Pressure Guidelines on Stroke Survivors
2018 8月 アメリカ
14のランダム化比較試験のメタアナリシスから 脳卒中経験者は降圧薬治療により再発リスクが30%ちかく低下することが示されている。
いっぽう 高血圧にかんするこれまでのガイドラインは、
高血圧の予防,発見,診断および治療に関する米国合同委員会の第7次報告 seventh report of the Joint National Committee on Prevention, Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Pressure(JNC7)
にもとずくもので、
140/90 mmHg以上を高血圧としていた。
2017年、あらたにアメリカ心臓病学会/アメリカ心臓協会のガイドライン American College of Cardiology/American Heart Association hypertension guidelines (ACC/AHA)
ができて、130/80 mmHg以上を高血圧とするようになった。
さらにこのガイドラインでは130/80未満であっても降圧薬を始めるよう勧めている。
この変更により脳卒中経験者にしめる高血圧の割合がどのくらい増えるのか しらべてみたそうな。
2003-2014の米国国民健康栄養調査の記録をもちいて解析したところ、
次のことがわかった。
・ACC/AHA基準では脳卒中経験者の49.8%が、JNC7基準では29.9%が高血圧に相当した。
・目標血圧に達していない脳卒中経験者はACC/AHAで56%、JNC7では36.3%だった。
・2003-2010に、130/80未満の脳卒中経験者の死亡率は5.55%、140/90未満のそれは8.25%であり 新基準により死亡率の32.72%の低下が期待できた。
高血圧治療にかんするACC/AHAの新基準を採用することでこれまでのJNC7の場合よりも脳卒中経験者にしめる高血圧患者が67%増加することになる、
というおはなし。
感想:
最終的にどの基準を採るかは製薬会社が決めることではなくて薬を飲む自分自身だかんね。