元
Infarct location is associated with quality of life after mild ischemic stroke
2018 6月 アメリカ
神経症状スコアが高くない「軽症の脳梗塞」は脳卒中患者のほとんどを占める。
軽症にもかかわらず彼らの後遺症や健康に関する生活の質(HRQoL)の低さがもんだいになっている。
梗塞の体積ではなくその位置とHRQoLについての研究はすくないので調べてみたそうな。
平均年齢65、入院時のNIHSSスコアが1前後の軽症患者229人について3ヶ月後のHRQoLを測定し、梗塞位置との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・梗塞体積の中央値は0.74ccで、36.2%の患者がHRQoLのあきらかな低下を示した。
・HRQoL低下者の56.0%は皮質下梗塞で、また 21.4%は脳幹梗塞であり、
・HRQoLが低下しなかったグループよりもあきらかにそれらの割合が高かった。
・皮質下または脳幹の梗塞でHRQoLが低下するリスクは2.54倍だった。
軽症脳梗塞患者のうち、皮質下と脳幹の梗塞では健康関連QoLの低下が起きやすかった、
というおはなし。
感想:
軽症で見た目の障害がないためにQoLのようなわずかな質の変化に敏感になるんだって。(床効果 天井効果)
ぎゃくにいうと、質が問題になるうちはたいして深刻ではないってこと。