元
Low-frequency cortical activity is a neuromodulatory target that tracks recovery after stroke
2018 6月 アメリカ
さいきんの研究でリーチング動作の直前に運動野に数ヘルツの低周波活動が生じることがわかっていて運動の精度と関連があると考えられている。
この低周波活動が脳卒中で手が麻痺した患者でどのようになっているか、動物と人間で測定してみたそうな。
まず、前足でエサをとる訓練をしたネズミを脳卒中にして 皮質に貼った電極から損傷部位周辺の低周波活動を測定した。
次に、てんかん治療中で脳卒中も併発し手が麻痺した人間患者について、同様の低周波活動の有無を観測した。
次のことがわかった。
・健常なネズミでは リーチング動作の直前に低周波活動が確認できた。
・脳卒中ネズミではリーチング動作に際しての低周波活動が消失していた。
・低周波活動の回復と 前足の運動機能回復がつよく相関していた。
・人間患者についても 脳卒中で上肢麻痺のある場合、この低周波活動があきらかに低下していて、これはEEGでもデルタ波の変化として確認できた。
・さらに脳卒中ネズミのリーチングのタイミングに、運動野へ弱い低周波電気刺激を与えたところ 運動精度が60%向上した。
ひとの運動野を適切なタイミングで電気刺激できる装置ができれば脳卒中患者の運動機能の回復に役立つにちがいない、、
というおはなし。
感想:
低周波のオンラインrTMSならこれに近いことができるとおもう。
健常側の運動野のはたらきと時期