元
Music-supported therapy in the rehabilitation of subacute stroke patients: a randomized controlled trial.
2018 4月 スペイン
楽器の演奏訓練をとおして上肢リハビリをおこなう 音楽サポート療法 "music supported therapy" は脳卒中患者の運動機能の回復に期待できるとする報告がいつくかあるが、レベルの高い研究はほとんどない。
そこで、音楽サポート療法の効果を確かめるべくランダム化比較試験をおこなってみたそうな。
亜急性期の脳卒中患者を20人ずつ
音楽サポート療法(+従来型リハビリ)と
従来型リハビリのみのグループ、にわけた。
両グループともトータルの訓練時間が同じになるようにした。
4週間の訓練ののち、運動機能、認知機能、心理状態、QoLを 3ヶ月間フォローしたところ、
次のようになった。
・両グループともに運動機能があきらかに改善したが、
・グループ間の違いはまったく見られなかった。
・QoL評価の言語ドメインにのみ差がみられた。
・しかし 音楽にたいして喜びを感じる能力調査(Barcelona Music Reward Questionnair)の結果と3ヶ月後の運動機能との相関がみられた。
従来型リハビリに音楽サポート療法を付け加えても運動機能の回復にすぐれた効果はなかった。しかし音楽活動に喜びをみいだす患者は運動機能の回復もよかった、
というおはなし。
感想:
ようするに演奏させるかどうかにかかわらず、音楽センスのある患者ほど運動機能が回復しやすい、ってことなんだな。