元
Role of Blood Lipids in the Development of Ischemic Stroke and its Subtypes
2018 3月 スウェーデン
スタチン療法で脳梗塞リスクが低下することからLDLコレステロールが脳梗塞の原因であることがわかる。
しかしLDLコレステロールが脳梗塞の種類すべての原因であるかはわかっていない。
そこでLDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪について脳梗塞の各種類との因果関係をしらべてみたそうな。
185種類の脂質関連一塩基多型についてのゲノムワイド関連解析データベースをつかって、メンデルランダム化解析を駆使したところ、
次のことがわかった。
・18万人あまりのデータから16851の脳梗塞と、アテローム血管性2410、小動脈閉塞3186、心原性3427 の脳梗塞がみつかった。LDLコレステロールを下げるとアテローム血栓性脳梗塞の予防になる。HDLコレステロールを増やすとラクナ梗塞予防になる。しかし中性脂肪をさげても脳梗塞に影響はない、
・LDLコレステロールの増加は脳梗塞全体のリスク上昇と相関していて、
・種類別にはアテローム血栓性で、小動脈閉塞と心原性とは相関しなかった。
・HDLコレステロールの増加は小動脈閉塞リスクの減少と相関していた。
・中性脂肪の増加は脳梗塞全体といずれの種類にも相関しなかった。
というおはなし。
感想:
中性脂肪は脳梗塞の原因になっていないってところが新鮮だ。