元
Impact of brain atrophy on 90-day functional outcome after moderate-volume basal ganglia hemorrhage.
2018 3月 韓国
脳内出血は脳卒中の10-15%を占め、大脳基底核の出血がもっともおおく死亡率や障害が残る率も高い。
さいきん脳萎縮への関心が高まっていて、おおきな脳梗塞の患者では頭蓋内に空間的余裕があるおかげで内圧の上昇が起こりにくいという報告がいくつかでてきている。
そこで、脳内出血について脳萎縮が機能回復に与える影響をしらべてみたそうな。
特発性脳内出血患者1003人から中レベルの出血(20-50cc)のケース124人を選び脳萎縮の程度を調べた。
90日後の機能回復度を Glasgow Outcome Scaleで評価して回復良好と不良グループにわけた。
脳萎縮の程度は intercaudate distance (尾状核間距離:ICD) と sylvian fissure ratio (脳の幅対シルビウス裂間の比:SFR)で評価した。
機能回復度と脳萎縮度との関連を解析したところ、
次のようになった。
・中レベルの出血患者のうち59.7%が回復良好だった。
・回復良好グループの脳萎縮度ICDとSFRは回復不良グループに比べ明らかに高かった。
大脳基底核に中程度の出血をした患者にとって、脳萎縮が保護効果を示した。脳萎縮は機能回復予測の重要な因子である、
というおはなし。
感想:
そういえば自分はあたまの鉢がでかくて中のスペースがけっこうあるので 「出血」と知ったとき その点でのアドバンテージを直感した。